先月のビブラートの話でも書きましたが、指は柔らかくがコツなのですが、コツ中のコツを教えちゃいます。

 僕がまだ大学生の頃、自分の演奏をテープに録音して聞くと、自分では一生懸命ビブラートをかけているのに、ビブラートが聞こえないのを本当に不思議に思い、又悔しくもありました。
今思うと、ビブラートの振幅の幅が狭かったんだと思います。
ビブラートの振幅の幅を思いっきり大きくする<rブラートの魅力はこれだと思います。

    


さて、その方法は第1関節の使い方にあります。
≪写真 35≫は、中指でビブラートをかけようとしていますが、写真のように指先を立てて弦を押えます。
この事は大切で、最初から指をねかせて押さえないで下さい。そして、手首を振るイメージで振ります。
その時、指全体を出来るだけ柔らかくするのですが、意識するのは第1関節なのです。

第1関節をグニャグニャにして、最後は≪写真 36≫のようになります。第1関節は完全にへこみ指先がめくれあがります。第1関節をペコペコにする感じです。

この形にすると、ビブラートの振幅はとても大きくなり、魅力的な音色になります。
テレビなどでソロを弾く演奏家たちがアップになった時、左手の第1関節に注目してください。
100%近い演奏家が(特にバイオリニスト)第1関節の柔らかさでビブラートをかけています。
バイオリンの場合、バイオリンを顎に挟んで弦を押えると、指は弦に対して自然に斜めに押える形になり、第1関節が動かしやすくなります。チェロの場合は、バイオリンほど斜めになりませんから、最初は自然に斜めになりやすい形のサードポジション辺りで練習するとやりやすいと思います。

また、この練習はチェロが無くても出来ます。実際僕はチェロじゃなくて机の上などで練習して覚えました。机の上で第1関節をペコペコへこませる練習です。
この時のポイントは、そのペコペコが自分のコントロールできるペコペコになるまで練習することなのです。
これが出来れば魅力的なビブラートの完成です。是非このビブラートを習得して下さい。
また、よく細かくて速いビブラートしかかけられないチェリストもこのビブラートの意識で直ると思います。
このビブラートは素晴らしいチェロの音を保障します。

Yoshihiro Yamazaki
2003.5.1.