37. 姿勢 ②

ですから、「指を広げる間隔を、弦によって変えなければならない」 という事態を避けるためには、左手のひじから手首の部分《 写真 46 》の黄色の線は、どの弦でも同じ形で、同じひねりで、弦に接しなければいけない、という事になります。

チェロの弦を押さえる左手

右手のボーイングの時も、『右手の甲はいつも同じ方向を向き続ける』 というように、肝心な場所はシンプルにするというのが、基本だと思います。達人になればなるほど、いとも簡単にやさしそうにチェロを弾いているように見えるのは、そういう部分の動きをなくしているというか、単純にしているからそう見えるのです。

つまり、指達の仕事と、仕事する場所を左手の腕の部分が運んであげる、という事になります。A線でもD線でも、G線でもC線でも同じ条件 (同じひねり方) で仕事をしてもらうのです。指達の仕事場を、腕が運んであげるのです。

チェロのA線からC線まで左手と右手が同じ関係になっている様子

C線まで同じひねり方で押える為には、左手のひじは体の前方に出るような形になります。

《 写真 47 》を見ても分かるように、弦を中心に左手と右手は同じ関係を保っています。
大きな形でも、本当にシンプルな動きなのです。それからなぜ、そのような左手の移弦が必要なのか、もう1つの理由があります。

Yoshihiro Yamazaki
2004.8.14

前の記事

36. 左手の形

次の記事

38. 姿勢 ③