2002年3月1日 / 最終更新日時 : 2021年8月25日 ゴーシュ
10. ボーイングのメカニズム ③
今月はボーイングの中心になる、骨太の部分をもう一度おさらいします。
弓の持ち方はコラム【03. なぜ浅く持つか】の《 写真4 》のように浅く持ち、弓と指の付け根のラインは平行にならないように、小指の付け根は弓から遠く、人差指の付け根は弓に近く持ちます。すると、自然に手の甲は左側へ45度位を向くことになります。
ボーイングで、絶対にこれだけは譲れない、No.1は弦に対して弓は直角に弾き続けなければならないという事です。
《 写真 18 》からスタートして、《 写真 19 》までの間、弓はいつも弦に対して直角にあたっています。そして、持っている弓に対していつも同じ関係であり続けるのが、黄色の台形の部分です。生徒を教えている時、「手首は、いつも動かしているように。」と口にしますが、むしろ弓と黄色の台形の部分が関係を変えないので、手首が動かされているのかもしれません。
特にオレンジ色のラインと弓との関係を変えない事は、非常に重要です。もちろん、前回のコラムで書いたように、弓先で手首を落とさない様にです。繰り返し書いていますが、ボーイングの骨太の動きはこれだけです。実に単純な動きなのです。
しかし、「弓のターンはどうするの?」という声が聞こえてきそうです。
来月は弓のターンについて書きます。この部分は多分、こういう文章にして表現するのは初めてではないかと思います。楽しみにしていてください。
Yoshihiro Yamazaki
2002.3.1