22. 左手の形

先月から左手のビブラートの話になったので、ついでに左手の事を今月も書きます。

去年の12月に書いた、左手の運動のコラム【20. ちょっと遅いクリスマスプレゼント】を見てくだされば解ると思いますが、念の為書きます。初心者のうち90%以上の方は、左手のひじの位置が低いです。《 写真 33・左 》

と同時に、体の肩のラインが正面に向かって斜めになっています。この原因はたぶん、自分の左手の指を見ようと思っている為だと思います。

肩のラインは、正面を向いていてください。そして、左手のひじを落とさずに、自然な形で張ってください。その時、左手の指は低いポジションではあまり見えないのが普通です。《 写真 34・右 》

チェロを構えた時の身体の向きと左手の角度

次に左手の形で、特にビブラートに関する重要な注意点。それは、手首を折り曲げて落とさない、という事です。《 写真 34 》

この様に折り曲げると、いいビブラートはかかりにくくなりますし、ローリングのビブラートになりやすいです。オレンジ色のライン《 写真 34 》のように、手首を折り曲げないで下さい。

《 写真 33・右 》のような形で、あと1ヶ月、1日5分振り続くてください。がんばればきっと、素敵な花が咲くと思いますよ。

左手の手首を折り曲げてしまっているチェロの構え方

Yoshihiro Yamazaki
2001.3.1

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